『自己肯定感の罠』

自己肯定感を持つ子に育ってほしい!とどの親も願っていると思います。

子どもに自己肯定感を強く持ってほしいという愛情が大きいために、

失敗を経験させないようにする親御さんも多いと感じています。

また、上達する脈が無いと早々に判断して、脈がある道を探そうとする親御さんも多いと感じます。「芽があるなら続けさせる。芽がないなら直ぐにやめさせます。」という子どもへの愛情の大きな親御さん。

親として子どもに身に付けて欲しい本当の力は、

『出来ないことや上手くいかないことが立ちはだかった時』でも

『逞しく乗り越えていく力』と、

そのための、

『自分は出来る!!と信じ続けられる力』

に集約されると感じます。

親元を離れた将来、

壁に当たった時に、

『逞しく乗り越えていく力』

『自分は出来る!!と信じ続けられる力』

は、少年期にどのようにしていったら身に付いていくのか??

が育成年代の大きなポイントの1つです。

将来社会に出た時に、

そして壁に当たった時に、

環境のせい、他人のせい、にしながら、

自分に都合の良い環境を探し、自分に都合の良い上司を探していく人は、結果どこにいっても同じ壁に当たります。

環境のせい、他人のせい、ではなく、『自分と向き合い、自分を成長させ続けた人』は、どの環境にいても乗り越えていきます。

今の流行りの傾向としては、

1位

・環境を評価する(この環境は我が子にとって都合の良い環境か)

・周りの人を評価する(この周りの人達(指導者,仲間達)は、我が子にとって都合の良い人達か)

2位

・子どもの自己肯定感を高めたいために、自信を身に付けたいために、

「失敗が少なく、上手くいく経験をたくさん得られる環境か」

または、負けた時に「ここなら仕方ないやと納得できる環境か」

の考え方が流行っていると、同じ小学生年代の指導者仲間や、違うカテゴリーを指導している中学年代や高校年代の指導者仲間から話しを聞きます。

1位については、

『他責思考』がとても流行っていて、

『自責思考』で逞しく成長に結び付けられる親と子どもが少なくなってきている。

親が我が子に目を向け、強いては自分自身に目を向ける人(自責思考)か、

子どもに目を向けた先に、子どもの周りの環境や、周囲の人達に目を向ける人(他責思考)かで、

中学高校年代で自立し始めた年齢の時にとても大きな成長の差になって現れてくるようです。

「他責思考」で周りの環境や周りの人に目を向けられて育ってきた子は、

中学→高校年代で自立し始めた時、壁に当たると顕著にその思考が出るそうです。「周りが悪い」と自身に言い聞かせ、努力しなくなり、諦めてしまう子どもになっている事例がとても多いと聞きます。

2位については、

自己肯定感を高めるために、なるべく小さい年代から、

『子どもに失敗を経験させたくない!』

『子どもに上手くいく経験をたくさんしてほしい!』

という考えから、

『出来ないこと、上手くいかないことを乗り越える経験』よりも、

『失敗が少なく、上手くいく経験を与えたい!!』

『子どもに脈がなければやめさせる。脈があれば続けさせる。』

子どもにとって上手くいきやすい環境を選ぶことが親の中での優先順位が高くなっているとききます。

結果、中学,高校年代で、

上手くいっている時や、自分が優位に立てる環境でしかがんばれない子が多くなっていると聞きます。

自分が劣勢の環境では、早目に諦めてしまい、本気で取り組めない子どもが多くなっていると聞きます。

幼少期から、

①『子ども本人に選ばせて、実際にやらせてみて、成功も失敗も子ども本人の経験として蓄積する。』

②『失敗した時は成功する取組みまでを子ども本人に経験させる。(親が解決してしまわないで本人に解決させる経験)』

『本人が決断して→実行→思考→再挑戦』の

経験を子どもにさせてきたか、

このサイクルを親が代わりにしてあげてきたか

(親が決定→子どもが実行→親が試行錯誤→子どもが再挑戦)

子ども本人が

『決断→実行×試行錯誤×取組み』

が出来るように親がアシストしてきたかがとても大切なポイントになってきます。

将来、子ども本人が『自分自身の可能性』を強く信じられる子どもになるように、本当の『自己肯定感』と『自己効力感』を与えていきましょう。

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